日光白根山:2,578m(日本百名山)
自分のようなアラフィフには近場の低山くらいがちょうどいい、メジャーな山はハードルが高くていやだ、
そうやって自分の限界に蓋をしてきたわけですが、八ヶ岳に行ったことで妙な自信がわいてきてしまいました。
標高の高い山、できれば日本百名山みたいなメジャーなところに行きたいと思うようになりました。
図書館で借りた本で百名山 難易度低め 日帰り可能で対象を絞り込んでいったところ、日光白根山あたりが良いのではないかと思いました。
次に登山計画をざっくりつくります。(と言っても作ったのは妻です)ものの本によれば、登山は15:00までに下山を完了する計画にするのが基本らしく、多少のアクシデントが発生したり、道に迷ったとしても、どうにか日没までに下山できるのようにするためだそうです。
我が家から日光白根山までの距離、登山のモデルコースから考えると、電車では遅すぎ、車で4:00に出発することとしました。
マイカーを所有していないため、ニコニコレンタカーにするか、タイムズカーシェアにするかで迷いました。 ニコニコレンタカーは料金が安いですが、ガソリンスタンドが貸し出しているため、ガソリンスタンドの営業時間中にとりに行く必要があります。早朝出発だと前日から借りて家の近くの有料駐車場に停めておくしかないため、長い時間借りる分料金も高くなるし、駐車場代がかかります。タイムズカーシェアは空いていれば24時間、いつでも貸出ししてくれますが、料金は割高です。シミュレーションしたところ、ほとんど変わらないため、タイムズカーシェアを利用することに決定しました。
早起きは造作もないことでした、アラフィフになると何時に寝ても早く眼が覚めてしまいますし、ゴルフや登山がある日はニワトリよりも早く起きます。
ただ、電車のように時間が決まっていないせいか、どうしても時間にルーズになってしまい、あれこれ忘れ物や持っていくものを思いついて出発は朝4:30でした。 車を取りに行くわずかな距離で、もやもやとした気持ちがこみ上げてきました。
実はこの車、前日にも予約していたのです。日程を間違えて。
前日、妻と実家にいき、いいことした気になって戻ってきたら、ケータイに「ご利用ありがとうございました」のお知らせが着ました。なんのこっちゃ、え、もしかして、と確認してみると、一日間違えておりました。 私たちが予約した車はまったく使われることなく、タイムズカーシェアの駐車場に置きっぱなしとなり、その間、しっかり料金がかかっていたのです。
お金を惜しむ気持ちと自分の愚かさとで気分悪くなり、登山自体を取りやめようかとすら思いましたが、いやまてよ、行かなければ登山の機会損失じゃないか、それはもっともったいないことでは、と夫婦で話し合い、翌日も予約を取り直ししました。
日光白根山。尾瀬にも割と近く、登山口までロープウエイで行くことができます。
ロープウエイは売店や山登りグッズ屋のモンベルがありました。モンベルの会員証を見せて一人2000円のところ、100円引き。やっぱり会員にはなっておくもんだ、得したなあ、と思ったら、帰りに立ち寄ったドライブインで200円引きのクーポンを見つけてがっかり。
登山口は二荒山神社の脇で、鉄格子があります。「ここからは野生動物の生息地です」という看板をみて、これから浮世とは異なる世界に踏み入れるのだと思い、身を固くしました。
しばらくは平らな森を進むのですが、木の何とも言えない香りが漂ってきて、メンタルが癒されます。
少し心配だったのは天気で、他の登山者からは「一時間ほど雷があるはずだ」などというコメントが聞かれました。
登山者は多く、ところどころ渋滞が発生しました。 なぜか子熊のような体形の女性が多く、落差の大きいところを進むとおなかが邪魔になるのか、とたんにペースダウンします。
登山道は岩だらけでなかなかに厳しい登山でした。 登山に行けないのは機会損失だから、と思ったのも忘れて、「あれ、なんで登山なんかしてるんだろう」と思ってしまいます。 ひいひい、ぜいぜい言いながら山道を抜けると、視界が開けてきました。火山口のように荒れた岩や砂場で、ザ、登山という感じ。
頂上にたどりつきましたが、ほんとうにてっぺん、といった雰囲気で、数人くらいしかとどまれないくらい、狭いところ。 標高が記載されている標の前でお姉さま達が写真を撮っていました。「とってもらえますか」「じゃあお願いしようかしら」「あ、じゃあ私も撮ってあげます」「いえいえ」「いいじゃない、せっかくですし」
とお互い譲り合って、しかも何ポーズもとるから、頂上下は大渋滞。
妻と私は一枚だけ、写真をとりました。 私たちの前には割と体の大きいソロ登山家がいて、体形に似合わず、岩場をひょいひょいと降りて行ったのですが、同じように降りようと思ったら、すごい急斜面。足がすくみ、「これ、無理だよ、危ないよ」と騒いだら、降りきったソロ登山さんがこちらを見上げ、「よかったら足をみますよ」と親切な申し出。
「岩に体を向けて、右足を右側の岩に、フリクション(摩擦)をかけてヒザのバネをつかって左足を左下の岩に」と具体的なアドバイス。
言う通りにしたらうまくいきました。その後しばらく、岩場を登ったり降りたりする場面になると、
「フリクションを使ってさあ」と覚えたての言葉を使ってみたくなり、多用しました。
下山していくと、カメラをもったお兄様が体を密着するようにして後ろから近づいてきました。まるであおり運転。
どうも同行している女性の登山姿を撮影しながら登山しているらしく、先回りしては振り返り、パシャッ。
「ちっ、新婚でもあるまいに」とイラっとしたけど、いや、もしかしたら何か事情があって、最後の登山の記念に写真をとっているのかもしれない・・・勝手に想像して、気持ちをトーンダウンさせました。
「お先にどうぞ」と道を譲ったら、「あ、いえそんな、すみません」と恐縮した素振りをみせながらも、それまでのように少し進んではパシャッをやっておりました。やはり、私の想像の通りなのかも。
有名な五色沼にいきましたが、このコースは長いためか人が少なく、貸し切り状態。沼の近くで昼食をとり、沼を一周してから、ジブリの森のような森をひたすら進み、スタートの二荒山神社につきました。
ロープウエイで下に降り、ソフトクリームを買いました。 登山後のソフトクリームは最高です。
車に乗り、山を下る途中で白根ドライブインというところに立ち寄りました。 グーグルの口コミで、焼きトウモロコシが美味しいと聞いたので。
おじさんがその場で醤油を薄くつけながら焼いてくれ、熱々の状態で渡してくれます。夫婦二人で1本(400円)しか買ってないのに、お茶やトマトのお土産までくれ、うれしいやら申し訳ないやら。とてもおいしく、大満足でした。
登山の記録:中華製激安スマートウオッチMIWatchの記録
距離:6.02㎞ 時間:05:42:53 活動量:1809kcal 速度:1.05km/h 脈:114BPM 歩数:13615歩 積算上昇:739.8㎞ 積算下降:842.8㎞